中沢新一「築地市場は天才的である」
2017年8月1日発売
建築ジャーナル2017年8月号に「築地市場は天才的である」と題した文章を寄稿しています。
築地市場は美しい。美しいのには理由がある。大きくカーブした鉄骨トラス構造はパリのオルセー駅(現在はオルセー美術館)やモネが描いたサン・ラザール駅に見られるトレイン・シェッドと呼ばれる大架構だ。床は江戸小紋のようなピンコロ石の波模様。そんな東西の出会いと時間の蓄積を背景に人が生きているエネルギーの炸裂する建築が築地市場なのだ。戦後72年、日本は経済的には豊かになったのかもしれないが、こんな美しい場所が東京に存在することを許すだけの豊かさが、今の日本にほしい。
「築地礼讃」より
築地市場は天才的である
[文]中沢新一×[写真]新納 翔
伊東豊雄さんインタビュー
「聖地」築地のエネルギー
モダニズム建築としての築地市場|平井 充
こうすれば遺る築地再生|今川憲英
〈座談会〉築地のおかみさん+周辺住民 生の声
山口タイ+石塚千枝子+鈴木理英子+山本浩三+中澤 誠
<連動連載>「悪」のコルビュジエ[8]時代からの出航 マルセイユのユニテ・ダビタシオン|倉方俊輔
ほか
詳細はこちらをご覧ください。