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2024年4月5日

書籍『構造の奥 レヴィ=ストロース論』講談社選書メチエ

書籍『構造の奥 レヴィ=ストロース論』(講談社)
中沢新一
2024年4月11日刊行

構想じつに40年。全編書き下ろしのレヴィ=ストロース論、刊行です。





【出版社】講談社
【刊行年月日】2024年4月11日
【ISBN】 ISBN-10 ‏ : ‎ 4065352487  ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065352489
【定価】1,980円(税込)

「構造主義」は終わらない。「構造」が秘めた本当の「力」を解き明かし、その潜勢力を新展開させる決定版!
仏教と構造主義そして真のマルクス主義に通底する「二元論の超克」は、革命的な人文「科学」を生み出す思考となりうるはずだ。新しい「構造主義」の可能性を著者は丁寧に取り出す。
もう一つの人類学の可能性は、夭折した弟子のリュシアン・セバーグの中にもあった。師レヴィ=ストロースと若き研究者は、南米インディオの神話の構造分析に取り組んだ。マルクス主義をベースにした「構造主義」が創始された時に起こった師弟関係の美しくも悲しい物語。記号学的な枠組みを超えて、人間科学の「プロレタリア」としての人類学の使命を読み解いていく。
さて、「構造」をレヴィ=ストロースはこのように認識している。
「双分制の明白な諸形態を、その真の本性は、別のはるかに複雑な構造が表面的にゆがんであらわれたものとして扱ったほうがよいのではないかということであった」
人類の思考は実は複雑なものなのだ。二元論と三元論が、動的に組み合わされて、さまざまな神話や事象が生み出される過程を解読することで見えてくる人類学とは、いかなるものなのか?
「構造」の「奥(heart)」へと至る道を示す「人類学」の道標である。

【目次】
プロローグ 革命的科学

第一章 構造主義の仏教的起源
レヴィ=ストロースと仏教/仏教の中の構造主義/構造主義の中の仏教

第二章 リュシアン・セバーク小伝
高等研究院での出会い/新しい神話研究/変換の論理/神話の公式/『神話論理』の朝/プエブロ神話学へ/アチェ族の夢分析/『マルクス主義と構造主義』/悲劇的な死

第三章 構造の奥
双分制/レヴィ=ストロースの弁証法/互酬性の謎/重力論と贈与論/フランス啓蒙主義/人間科学のアインシュタイン/対称性のほうへ

第四章 仮面の道の彼方へ
1
地震多発地帯/ブリティッシュ・コロンビアのレヴィ=ストロース/カミナリ鳥・クジ・ナマズラ/スワイフエ仮面/ゾノクワ鬼女
2
剣とナマズ/ゾノクワと山姥/山の神の影/ポトラッチと市/仮面の道は続く

エピローグ

2024年2月13日

書籍『精神の考古学』(新潮社)

書籍『精神の考古学』(新潮社)
中沢新一
2024年2月15日刊行!



青年時代の稀有な冒険を通して、人類の心の「普遍的構造」を伝える集大成、『精神の考古学』を2月15日に新潮社より刊行いたします。
遠い過去の時代に、人間はどのような心を持ち、なにを考えていたのか。それを知るには、まだそれが残っている現場に身を置くことだ――若き人類学者・中沢新一は秘教の地へと向かう。意識でも無意識でもない「精神そのもの」に触れるために。恩師ケツン先生から得た知恵は、やがて独自の思想の構築へとつながり、中沢を「精神そのもの」へと導いていく。

「いまから四十数年前、私は一人でネパールにでかけて、その地でひっそりと難民の暮らしを送っていたチベット人のラマ(先生)のもとで、「ゾクチェン」という古代から秘密裡に伝えられてきた精神の教えを学び始めた。そこには私の予想をはるかに超える精神文化の富が秘蔵されていた――。」(「まえがき」より)

雑誌『新潮』12回の連載にあらたに書き下ろしを収録した一冊です。
人生を賭けた冒険の書にご期待ください。

【出版社】新潮社
【刊行年月日】2024年2月15日
【ISBN】978-4-10-365903-7
【定価】2,700円(税込)



2023年11月26日

書籍『新版 縄文聖地巡礼』(イースト・プレス)

『新版 縄文聖地巡礼』(イースト・プレス)
坂本龍一・中沢新一
2023年12月19日刊行



こちらからどうぞ。(Amazonへリンクします)

【出版社】イースト・プレス
【刊行年月日】2023年12月19日
【 ISBN-10】 4781622747
【ISBN-13】978-4781622743
【定価】2,420円(税込)


【書籍の内容】
ぼくたちは、
未来に向かって
縄文の古層へ旅をする

以前から縄文文化に深い関心を寄せてきた音楽家の坂本龍一氏と、人類学者の中沢新一氏が、縄文の古層に眠る、わたしたちの精神の源泉に触れるため、聖地を巡り、語り合います。

諏訪、若狭、敦賀、奈良、紀伊田辺、鹿児島、そして青森へ―――

社会的な状況が大きく変化している現在、これからのヴィジョンを見つけるために、ふたりが人間の心の始まり「縄文」へと潜っていきます。

【もくじ】
なにを、どうつたえ、つくっていくのか
縄文とは何か
プロローグ 三内丸山遺跡からはじまった、ふたりの旅
第一章 諏訪
第二章 若狭・敦賀
第三章 奈良・紀伊田辺
第四章 山口・鹿児島
第五章 青森
エピローグ さらなる旅に向けて
旅のしおり


2023年7月11日

書籍:新装版『カイエ・ソバージュ』(講談社選書メチエ)

新装版・完全版『カイエ・ソバージュ』(講談社選書メチエ)
新装版『人類最古の哲学』(カイエ・ソバージュⅠ)
完全版『カイエ・ソバージュ』(人類最古の哲学/熊から王へ/愛と経済のロゴス/神の発明/対称性人類学)
2023年7月13日発売

『カイエ・ソバージュ』が新装版(『人類最古の哲学』のみ)、および完全版(5冊合本版)として刊行されます。装いも新たになった一冊をぜひ読み直してみてください。


『人類最古の哲学 カイエ・ソバージュⅠ』(新装版)
【出版社】講談社
【刊行年月日】2023年7月13日
【 ISBN-10】4065323479
【ISBN-13】978-4065323472
【定価】2,200円(税込)


【出版社】講談社
【刊行年月日】2023年7月13日
【 ISBN-10】 4065323894
【ISBN-13】978-4065323892
【定価】7,700円(税込)


2022年12月10日

書籍『今日のミトロジー』中沢新一

書籍『今日のミトロジー』
(講談社選書メチエ)
中沢新一
2023年1月13日

2020年12月より『週刊現代』にて好評連載中の「今日のミトロジー」。約2年にわたる連載が一冊の書籍にまとまります。現代に湧き起こる事象を、古代から変わらないミロトジーの構造の表れとして読み解くと、ものごとがちょっと違って見えてくる・・・?
現代におけるミトロジーの異文(ヴァリアント)をどうぞお楽しみください!



こちらからどうぞ。(Amazonへリンクします)

【出版社】講談社
【刊行年月日】2023年1月23日
【 ISBN-10】4065305926
【ISBN-13】978-4065305928
【定価】2,420円(税込)

【内容紹介】
羽生結弦に阿修羅を見出し、BTSに花郎(ファラン)との共通性をあぶり出す。オタマジャクシ型の楽器に、人間と自然の中間領域にある音楽の本質を見出し、ビル・ゲイツの離婚と資本主義精神の根源的な関係を解き明かす。宝塚歌劇団の大階段と巨大古墳に潜む「死と再生」の儀式とは何か? 人間の無意識にあって太古以来不変の動きをする神話的思考を現代の森羅万象に探る。47のエッセイが、この世界と人間の脳の未知の構造に触れる試みです。

【目次】
プロローグ


スケートボードのポエジー
ウルトラマンの正義
『野生の思考』を読むウルトラマン
オタマトーンの武勲
宇宙犬ライカ
ベイブvs.オリンピック
近代オリンピックの終焉
M氏の宇宙飛行
成長のミトロジー
惑星的マルクス

II
シティ・ポップの底力
氷上の阿修羅
神仙界の羽生結弦
音楽はどこからやってくるのか
花郎(ファラン)とBTS
古墳と宝塚歌劇団
聖なるポルノ
アンビエント
非人間性について
タトゥーの新時代

III
ミニチュアの哲学
乗り鉄の哲学
abc予想
低山歩き復活
第九と日本人
ウクライナの戦争
戦闘女子
『マトリックス』と仏教

IV
ポストヒューマンな天皇
フィリップ殿下
シャリヴァリの現在
家族の秘密
キラキラネームの孤独
愛のニルヴァーナ
「人食い(カンニバリズム)」の時代
『孤独のグルメ』の食べる瞑想
自利利他一元論


サスペンスと言う勿れ
怪談の夏
渋谷のハロウィン
鬼との戦い
丑年を開く
大穴持(オオナモチ)神の復活
気象予報士の時代
エコロジーの神話(1)
エコロジーの神話(2)
反抗的人間の現在

書籍『ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層』中沢新一×河合俊雄

書籍『ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層』(創元社)
中沢新一・河合俊雄
2022年12月13日

河合俊雄さんとの共著、『ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層』が刊行されます。2022年10月に開催された日本ユング派分析家協会の研修セミナーで行われた講演と対談がもとになった書籍です。地形と歴史・文化を層的に読み解くアースダイバーと、臨床心理の現場から解き明かされる人間の心理の構造。両者の融合する対話をお読みください。


こちらからどうぞ。(Amazonへリンクします)

【出版社】創元社
【刊行年月日】2022年12月13日
【ISBN】978-4-422-39006-2
【定価】1,980円(税込)


【内容紹介】
現代は、「ジオ」の時代である
思想家・文化人類学者である中沢新一氏と臨床心理学者・ユング派分析家である河合俊雄氏が日本ユング派分析家協会の研修セミナーでおこなった講演と、その後のディスカッションをまとめたもの。

中沢氏は、「人間の精神も自然が生み出したものであり、自然に包摂されている」という考えのもと、地形や歴史を調査することで人間の精神活動のきわめて深い場所の構造を探求しようと「アースダイバー」という活動を続けてきた。そして日本各地の「聖地」を調査することで得た成果を、2021年春に『アースダイバー神社編』という本にまとめ上げた。

「聖地」とされる地の特殊な自然地形、そしてその上で展開されてきた精神活動や歴史とのつながりを探ることで中沢氏に見えてきた精神の層構造は、河合氏にとっては、心理療法のなかで感覚的に捉えてきた、象徴だけでは捉えきれないこころの層のありようと、見事に符号し腑に落ちるものだという。
          *
本書は、第一部の中沢氏の講演から始まる。人類に「こころ」というもの、意識というものがどのようにして生じてきたのか、また、旧石器時代をへて新石器時代へと移り変わるなかで、人間と自然との関係はどのように変化していったのか、そしてその過程で「象徴」というものがどのようにして生まれ、神概念と結びついていったのか、など、人類の意識の誕生とその変遷を自然(=ジオ)と歴史とを絡めながら語りかける。
第二部は、河合氏の講演で、中沢氏の本『アースダイバー神社編』を分析心理学者の視点から詳しく読み解いていく。項目やテーマごとに取り上げられた内容が、こころの古層との関連やユング心理学との比較をまじえて語られるうちに、二つの学問がしだいに共鳴しはじめるのがよくわかる。
最後に第三部では、第二部の河合氏の講演内容を受けて、中沢氏が追加や補足のコメントを付し、軽妙でありながら該博な知識と考察に裏付けられたディスカッションが繰り広げられてゆく。
          *
これから二人の学者が、こころの古層について共に研究し追及してゆくことで、こころ(=精神)とは何か、人間とは何かという本質的かつ哲学的な問いに、これまでにはなかった切り口の答えが見えてくるかもしれない。そしてそこから、われわれがこれから先の時代を生き抜いてゆくための、新たな学問への地平が啓かれてゆくに違いない。
本書は、その可能性へと踏み出した第一歩ともいえるだろう。
元に戻す
目次
まえがき……河合俊雄

第一部 精神の起源とこころの発生……中沢新一
現象学との出会い──エリアーデからユング、ショーレム、コルバンへ
もう一つの潮流、構造主義──レヴィ=ストロース、ラカン
聖地の構造──『アースダイバー神社編』
幻の大陸スンダランドとアボリジニの宗教
アボリジニの宗教に見える二つの層
象徴文明の誕生──新石器時代
自然の制圧と象徴の意味増殖
一神教の登場──宗教の倫理化
象徴の縮減
男性像による神の現れ
近代社会の解体と宗教の衰退
歴史の解体を超えて──人間の宗教性の根源へ
「ゾクチェン」との出会い
修行を求めて
河合隼雄が求めていた宗教のあり方
こころの三層構造
こころに深層はなく、すべては表層である──『アンチ・オイディプス』の意識革命
示したいヴィジョン──日本の神道に生きる三層構造

第二部 聖地の層構造とこころの古層……河合俊雄
Ⅰ 宗教以前・象徴以前
象徴・聖地・こころの古層

三元論│第三のもの
循環と増殖
縄文と倭人(弥生)のハイブリッド
死霊との結合
胎児と未生性
Ⅱ 古層からの距離と象徴性

鏡とリフレクション
父・母・子
笑い
ミニチュア化
こころの古層と心理学理論

第三部 討論……中沢新一×河合俊雄
岩──洞窟で行われていた秘密の祭儀、人間の最も根源的な宗教体験
三元論│「第三のもの」とは何を示すのか?
「3」について──夢に現れる「3」
自然(じねん)ということ│世界の成り立ちの基本は「母と子」
循環と増殖──余剰の蓄積・拡大の果てには?
異類婚の示すもの──自然と人間世界の循環
縄文人と倭人──移動へと駆り立てたものは何か?
暴力によって抹殺するか、受け入れるか
死霊との結合──冬の祭儀の主人公は「死」
胎児と未生生──現実と未生空間の両方を抱えて生きる日本人
柱──つなぐものと分離するもの
鏡──自意識の発生、そこから世界を瞬時に対象化する
父・母・子──父の不在
老人・美女・子という三者構造
笑いの持つ意味とそのはたらき
ミニチュア化──自然をどう取り込み、扱うか
象徴操作技術のピークは中世にあり
まとめ
質疑応答

あとがき……中沢新一

2022年10月21日

『ジオサイコロジー:聖地の層構造とこころの古層』出版記念対談中沢新一×河合俊雄

『ジオサイコロジー:聖地の層構造とこころの古層』 
出版記念対談 中沢新一×河合俊雄
2022年12月4日 15:00〜

『ジオサイコロジー:聖地の層構造とこころの古層』(創元社)の出版を記念して、出版記念対談が開催されます。(書籍は12月15日発売予定です。)



開催の詳細は下記の通りです。
お申込みはチケットサイトPeatixをご利用ください。
(Peatixにアカウント登録後、お申込み手続きに進みます。)


【日 時】2022年12月4日(日)
【時 間】15:00~16:30
【場 所】AP日本橋 「ROOM G」   
     (〒103-0027東京都中央区日本橋3-6-2日本橋フロント 6F) 
     (アクセス:https://www.tc-forum.co.jp/ap-nihonbashi/access/)
【申込み】チケットサイトPeatix (Peatixにアカウント登録後、お申込み手続きに進みます。)
【入場料】1,000円(現地参加、ZOOM参加 同額)
     定員:現地参加130名(全席自由)、ZOOM参加500名 ※各申込とも先着順。定員になり次第、締め切らせて頂きます。
【申込締切】2022年11月28日(月)

※当日現地では、『ジオサイコロジー:聖地の層構造とこころの古層』を先行販売、
 16時30分よりサイン会を開催いたします。
※本企画は現地参加とZOOMのハイブリッド実施されます。


<タイムスケジュール>
・15時~   河合俊雄講演「『精神の考古学』とジオサイコロジー」
・15時30分~ 中沢新一・河合俊雄 対談 
・16時30分~ 現地参加の方は、サイン会、書籍販売
(17時終了予定)



2022年6月20日

大島托『一滴の黒 Traveling Tribal Tattoo』推薦コメント

 大島托『一滴の黒 Traveling Tribal Tattoo』
推薦コメント
2022年6月23日刊行

大島托さんの書籍、『一滴の黒 Traveling Tribal Tattoo』に推薦コメントを寄せています。こちらのサイトからご確認ください。




【内容紹介】
バックパッカーの旅費稼ぎから始まった彫師としてのキャリアは、やがて世界の民族刺青を求めるフィールドワークに発展し、さらに時空を超えて縄文へと繋がる。
日本を代表するタトゥーアーティスト・大島托が、トライバルタトゥーをめぐるリアルな習俗と歴史、そして現在を描き出す旅の記録。

【著者】
大島 托|Taku Oshima
1970年、福岡県出身。タトゥースタジオ「APOCARIPT」主宰。
黒一色の文様を刻むトライバル・タトゥーおよびブラックワークを専門とする。世界各地に残る民族タトゥーを現地に赴いてリサーチし、現代的なタトゥーデザインに取り入れている。2016年よりジャーナリストのケロッピー前田と共に縄文時代の文身を現代に創造的に復興するプロジェクト「縄文族(JOMON TRIBE)」を始動。


詳細はこちら(ケンエレブックス)をご覧ください。


2021年10月17日

『日本の古式捕鯨』(講談社学術文庫)序文・解説

 『日本の古式捕鯨』(講談社学術文庫)太地五郎作著
序文・解説「古式捕鯨の遺産(レガシー)」
2021年10月14日

講談社学術文庫より刊行された『日本の古式捕鯨』に序文、解説を寄せています。



【概要】
本書の中心は太地五郎作氏の著作『熊野太地浦捕鯨乃話』です。古式捕鯨とそれを行った人々の思考と感情を、内部から正確に観察し繊細に表現した驚異的な著作です。国際社会からの深刻な問い「日本人はなぜ捕鯨をあきらめないのか」という問いに対して、答えるための必読書です。
捕鯨には二つの側面があります。
一つは海中を泳ぐ「富」=鯨を捕らえた後、その富を貨幣へと変えるマニファクチュアの原初形態があったことです。鯨を、肉、油、髭、骨、皮などに分けて、利用しつくすための加工過程のすべてが集合し緊密に組み合わされています。
そして、二つめが鯨を捕るという行為に、組み込まれた「戦争機械」において、人間は媒介を通さず、直接的に自然の力と戦うことです。物理的な力では鯨に劣る人間が、知力をもって集団で鯨に対峙し、執拗な攻撃を加え、鯨を弱らせ、最後に羽刺と呼ばれる若者が海中に飛び込み、一騎打ちをおこないます。その戦いで鯨を仕留めることが、この戦争機械の活動の終了地点となります。
この古式捕鯨の二重構造は、とても日本的と言えるでしょう。非農業的マニファクチュアと農業型ものづくりマニファクチュアは、「半農半漁」を営んでいた海民の生活形態の二重構造と関係が深いと思われます。
以前の輝きを失った日本のものづくりは、農業的マニファクチュアを基礎として発達をとげてきたが、その方法論は、非物質的情報産業が中心の現代では通用しなくなっているのかもしれない。
日本はものづくり、産業の根本に立ち返った自己認識を必要としている。そのとき「異形のマニファクチュア」としてそのレガシーを今日に伝える、太地古式捕鯨の本質を再考することは、未来の文化再生に向けて重要な意義を持つ。本書は、過去を追慕するだけにとどまらない、未来的な意味を持っています。

【定価】968円(税込)
ISBN-104065247209
【ISBN-13】978-4065247204
【発売日】2021年10月14日

こちらからどうぞ(Amazonへリンクします)。



2021年8月24日

中村桂子コレクション第7巻『生る 宮沢賢治で生命誌を読む』月報「籠を編む人」

 中村桂子コレクション・いのち愛づる生命誌(全8巻)
第7巻『生る 宮沢賢治で生命誌を読む』藤原書店
月報「籠を編む人」中沢新一
8月27日発売予定

藤原書店より刊行されている中村桂子コレクション第7巻の月報に寄稿しました。

【内容紹介】
著者渾身の書下ろし250枚を中心に構成! 宮沢賢治の宇宙と“生命誌”が響き合う!
「土神ときつね」「セロ弾きのゴーシュ」「なめとこ山の熊」「植物医師」……自然を“物語る”天才、宮沢賢治の作品群は、“生きているを見つめ、生きるを考える”生命誌(バイオヒストリー)とぴったり重なる。環境、人口、災害、技術など様々な問題を抱え、転換点を迎えるこの社会の、“いのちを中心にした”新しいあり方を考えるため、著者渾身のメッセージ!!
[解説]田中優子 [往復書簡]若松英輔 
[月報]今福龍太/小森陽一/佐藤勝彦/中沢新一

【定価】2,420円(税込)
【ISBN-13】9784865783223
【発売日】2021.8.27

2021年8月13日

書籍『A sense of Rita Dialogue with TAKESHI KOBAYASHI』小林武史対談集

 書籍『A sense of Rita Dialogue with TAKESHI KOBAYASHI』小林武史対談集
Chapter15「生命の営みの本質は「ギフト」」
2021年8月11日

音楽家・小林武史さんの対談集にて、対談「生命の営みの本質は「ギフト」」が収録されています。


 
【概要】
ap bankkurkku (クルック)、Reborn-Art Festival——
音楽家・小林武史が20年におよぶ未来への取り組みを経てたどり着いた「利他と流動性」というキーワード。本書は「Reborn-Art Festival 2021-22」のメインテーマでもあるこの「利他と流動性」を巡り、小林が各界の第一線で活躍する15名をゲストに迎えて語り合った言葉の記録です。
 
環境破壊や気候変動による自然災害、パンデミック、差別など様々な問題が複雑に絡み合っている今だからこそ向き合うべき課題を浮き彫りにするとともに、真に「持続可能な社会」へ向けた手がかりとして、個々が「利他のセンス」を育んでいくためのヒントを対話を通じて提示しています。
 
Reborn-Art Festival 2021-22の旧観慶丸商店インフォメーションのオフィシャルグッズ売り場にて先行販売され、後日オンラインショップでもお求めいただけます。


2021年6月23日

『あゆみ-南方熊楠賞第30回記念記録集』

『あゆみ-南方熊楠賞第30回記念記録集』
20213月発行

 
2016年に受賞した南方熊楠賞の記念講演集が発行されました。
中沢の受賞コメントと記念講演「粘菌と華厳」も掲載されています。



詳細はこちらからご覧いただけます。
 

【概要】

田辺市と南方熊楠顕彰会では、2020年度に第30回南方熊楠賞を開催し、このたび、南方熊楠賞の記録を後世に残す記念誌『あゆみ-南方熊楠賞第30回記念記録集』を発行いたしました。
今回の記念誌では、第21回から30回の受賞記念講演等を収録しています。

 
【サイズ】 B5
【総ページ数】 172ページ+表紙(カバー付き)
【内容】
 発行挨拶、寄稿
 南方熊楠、南方熊楠顕彰事業、南方熊楠賞について
 第2130回南方熊楠賞の記録
 ※受賞者略歴、受賞コメント、選考報告、受賞記念講演を収録
【発行者】南方熊楠顕彰会
【発行日】2021331
【価格】2,000円(別途送料310円)


2021年6月20日

『ZEAMI─中世の芸術と文化05』森話社

『ZEAMI──中世の芸術と文化05』
能「当麻」をめぐって 中沢新一×松岡心平
 2021621


【内容紹介】
能と中世文化を探求する論集。今回は世阿弥作の作品を中心に、興行の政治性、能の起源や身体論など、さまざまな角度から検討を加える。

目次
渡辺 保  「芸」について
小林康夫  秋よ友よ──「姨捨」をシネマ風に

〈Ⅱ 対談〉
中沢新一×松岡心平 能「当麻」をめぐって

〈Ⅲ 論文〉
松岡心平  一条竹鼻勧進猿楽と世阿弥
沖本幸子  〈翁〉生成の磁場──方堅・乱拍子・摩多羅神
横山太郎  ハタラキ考──世阿弥以前の能における鬼の身体
竹内晶子 能「箱崎」考──本説の検討と諸本系統図作成を通して
倉持長子 能「雲雀山」のトポス──大和・紀伊の境界をめぐって
荒武裕一郎 歌うこと、旅すること──『西行物語』について


【定価】2,750円(税込)
ISBN978-4-86405-159-0
【発売日】2021.6.21

2021年4月22日

書籍『アースダイバー 神社編』(講談社)中沢新一

『アースダイバー 神社編』(講談社)中沢新一
2021年4月22日刊行

アースダイバーの新境地!
神社という日本の聖地には、人間の精神の秘密にかかわる多くの謎が、ほとんど手つかずのままに残されている。




Amazonほか、全国の書店でお求めいただけます。


内容紹介
人気シリーズ「アースダイバー」が、いよいよその関心の中心である、神社を取り上げます。
生命にとっての普遍的聖地に加えて、ホモサピエンス・サピエンスにとっての聖地、そして古代の日本列島に居住した縄文系と弥生系(倭人系)にとっての聖地(のちの神社)の心的・歴史的な構造を探っていきます。
主な取扱い神社は、以下の通りです。
大日霊貴神社(鹿角大日堂) 諏訪神社 三輪神社 出雲大社 和多津見(海神)神社 志賀島神社 穂高神社 伊勢神宮などなど。
神社に残された祭儀に秘められた思考を遡っていくと、アメリカ先住民、アジアの少数民族、ネパール、東南アジアなどとの深つながりが明らかになります。
また、同時にこの列島に数万年にわたって繰り広げれてきた、われわれの祖先の前宗教的・宗教的思考の根源とその展開が解明されていきます。
山とは、海とは、蛇とは、太陽とは……。
歴史の無意識の奥にしまいこまれた記憶を甦らせる魂の冒険へ、いざ。

目次
プロローグ 犬の聖地

第一部 聖地の三つの層
第一章 人間の聖地
第二章 縄文原論
第三章 倭人の神道

第二部 縄文系神社

第四章 大日霊貴神社(鹿角大日堂)
 東北の続縄文 地名起源伝説
 太陽神の聖地に建つ大日堂
第五章 諏訪神社
 縄文の「王国」 蛇から王へ
 御柱祭りの意味
第六章 三輪神社
 ナラの原像 血と酒の蛇
 蛇と鑑の確執
第七章 出雲大社
 蛇 タマ
 神話の建築

第三部 海民系神社

第八章 対馬神道
 はじまりの島 ムスビの神
 渚の神話学
第九章 アヅミ族の足跡
 海の民の末裔 日本海ルート
 太平洋ルート 
第十章 伊勢湾の海民たち
 太陽の道 海人と鳥

エピローグ 伊勢神宮と新層の誕生


出版社:講談社
価格:2,420円
ISBN-10:406521775X
ISBN-13:978-4065217757

こちらからどうぞ。(Amazonへリンクします)

2021年2月17日

遠山孝之『褪せた地図 FADED MAP America on the back roads』

遠山孝之『褪せた地図 FADED MAP America on the back roads』 
「遠山孝之写真集『褪せた地図』に寄せて」
2020年12月1日刊行

書籍『丸石神』(1980年)にて、写真をご担当された遠山孝之さんの写真集に(エッセイのような)書評を寄せました。こちらからもお読みいただけます(全3回、順次公開予定)。



【内容紹介】
「2010年以降に写したもの、主にここ数年のうちに撮影したものを収録しました。
『今のアメリカ』といってもおかしくないと思います。
私はアメリカのカントリーミュージックが好きで、現地で聞くとなんともいえない気持ちになります。
昔、映画で観たような光景がそこにある。風がそよぐようにして生まれた音楽。
その時々の自分の気持ちだけで、ただシャッターを切りました。
それらが集まったのが『褪せた地図』です。」
遠山孝之 

【定価】3,600円(税別)
【ISBN】978-4-910029-99-3
【発売日】2020.12.1



2020年5月8日

書籍『新対話篇』東浩紀著・対談「種の慰霊と森の論理」

書籍『新対話篇』対談「種の慰霊と森の論理」
東浩紀 著
2020年5月1日刊行

2016年に行われた対談「種の慰霊と森の論理」(『ゲンロン2』掲載)が、東浩紀さんの対談集『新対話篇』に収録されています。



出版社:株式会社ゲンロン
ISBN-10: 4907188366
ISBN-13: 978-4907188368

こちらからどうぞ。(Amazonへリンクします)

2020年3月20日

梅原猛先生追悼集『天翔ける心』(国際日本文化研究センター)

梅原猛先生追悼集『天翔ける心』(国際日本文化研究センター)
「京都学派の梅原的展開」
2020年3月20日発行

梅原猛先生の追悼論集に、「京都学派の梅原的展開」と題した文章を寄せています。
梅原先生のお誕生日に合わせての発行となりました。

非売品となりますが、機会があればぜひご覧ください。


2020年1月14日

『憲法九条の「損」と「得」』(扶桑社)太田光&中沢新一

『憲法九条の「損」と「得」』(扶桑社)太田光、中沢新一2020年1月25日




【内容紹介】
議論がほとんどないまま、安倍首相は2021年9月までに、憲法改正・国民投票をしようとしている。しかし、国民投票という民主主義の道具の危険性は、3年半に及ぶイギリスのEU離脱の大混乱を見れば明らかだ。気がつけば国民投票が行われる日程が決められ、九条を残すか? 変えるか?という大問題をいきなり私たちに突きつけられることになる。
 
決まってしまえば、二度と変えられない!
日本人にとって、もっともふさわしい憲法とは何か? 憲法改正が現実的に私たちに問われようとしている今こそ、改めてみんなで考えたい。太田光氏・中沢新一氏が右でも左でもなく、日本の伝統の「どまんなか」に立って、日本国憲法の本質を炙り出していく!
 
【タイトル】憲法九条の「損」と「得」
【著者】太田光、中沢新一
【定価】1,500円+税
【判型】四六判
【発売日】2020年1月25日
扶桑社HP
 
■目次
第1章 憲法は、時代に応じて変えていくべきもの
・ブレグジットの教訓
・混乱しているイギリスは正しい
・世界は「人類史的再編」の時代に差し掛かっている…etc.
第2章 憲法九条と共鳴する日本の「伝統」
・「原発=悪」と「戦前=悪」の共通点
・戦前と戦後をつなぐ揺るぎないもの・「伝統」
・言葉に引っ張られると大事なものを取りこぼす…etc.
第3章 日本人の心性と響き合う、天皇の制度
・「白黒つけない」という国民性
・日本的システムが改悪された明治時代
・日本の根本構造を理解しなければ、庶民の支持は得られない…etc.
第4章 「中空構造」の日本と、憲法のあるべき姿
・今、世界の「日本化」が起ころうとしている
・「中空構造」の日本は戦争に弱い
・「未来」の憲法は「過去」につながるものでなければならない…etc.
 
「対談のまえに」抜粋 中沢新一
太田さんと僕は、
右でも左でもなく「どまんなか」に立って日本国憲法の本質を考えた
国民投票という民主主義の道具の危険性を、ぼくたちはイギリスの「ブレグジット(イギリスのEU離脱)」をめぐる国民投票で、まざまざと見届けてしまった。イギリス人はまがりなりにもそのことについて議論をした。それでもこのざまである。ところが日本ではたいした議論も盛り上がっていない状態で、国民投票が具体的政治日程に組み込まれようとしている<中略>太田さんもぼくも、右でもなければ左でもない。なるべく偏りを廃したまんなかに立ってものごとを考えたいと考えている。それに改憲そのものがよくないとも思っていない。しかしそれをする前には徹底した議論が必要だと思っている。ぼくたちは日本の伝統の「どまんなか」に立って、日本国の本質を考えようとしたのである。
 


■プロフィール
太田光(おおた・ひかり)
1965(昭和40)年埼玉県生まれ。日大芸術学部中退後、同級生だった田中裕二と1988年に爆笑問題結成。著書に『爆笑問題 太田光自伝』『憲法9条を世界遺産に』『パラレルな世紀への跳躍』『向田邦子の陽射し』などがある。2010(平成22)年、初の小説『マボロシの鳥』を刊行。爆笑問題としての著書に『爆笑問題の日本原論』『爆笑問題の日本史原論』シリーズ、『爆笑問題集』などがある。TVレギュラーは『お願いランキング』(テレビ朝日)、『爆報!THEフライデー』(TBS)、『サンデー・ジャポン』(TBS)、『爆問学園!! 住んでみた』(テレビ朝日)、『探検バクモン』(NHK総合)、『違和感』(扶桑社)など。
 
中沢新一(なかざわ・しんいち) 
1950年、山梨県生まれ。思想家・人類学者。現在、明治大学野生の科学研究所所長。東京大学大学院人文科学研究科博士過程満期退学。チベットで仏教を学び、帰国後、人類の思考全域を視野にいれた研究分野(精神の考古学)を構想・開拓する。著書に『チベットのモーツァルト』『森のバロック』『アースダイバー』『カイエ・ソバージュ』シリーズ、『熊楠の星の時間』ほか多数。近著に『レンマ学』がある

2019年10月26日

書籍『井筒俊彦ざんまい』(慶應大学出版会)

書籍『井筒俊彦ざんまい』(慶應大学出版会)
若松 英輔 編

2019年10月22日発売

「歴史とトランス――井筒俊彦先生のしぐさの記憶」(1993年、『中央公論』)が再録されています。





【概要】
▼井筒俊彦に関する秀逸なエッセイを40篇以上セレクトし、
▼知られざる井筒の姿を伝える豊富な写真つき。

古今東西の哲学をその身に引き受け、西洋思想に匹敵する「東洋思想」を打ち立てようとした、20世紀を代表する井筒俊彦。
その知られざる交流や多彩な姿をめぐり、世代も分野も全く異なる国内外の作家・思想家・学者たちが縦横無尽に語る。「門外不出」の写真も多数収録。若松英輔氏の編集にて送り出す、井筒と出会い直すための一冊。 


詳細はこちら(慶應大学出版会web)をご覧ください。

2019年8月3日

書籍『レンマ学』(講談社)中沢新一

『レンマ学』(講談社)中沢新一
2019年8月8日刊行

群像にて連載していた『レンマ学』が書籍として刊行されます。『チベットのモーツァルト』以来、挑み続けてきた主題が『レンマ学』として形になりました。大乗仏教を基礎に、これまでの思想を統合して論じた一冊です。


Amazonなどでお求めいただけます。

刊行記念イベントも開催予定です。


内容紹介
大乗仏教、哲学、量子論、言語学、精神分析、数学、生命科学、脳科学……を超えて、東洋知の結晶した華厳経の潜在力を大展開する未来のサピエンス学へ! 『チベットのモーツァルト』に始まった心と脳をめぐる探究の頂。文芸誌『群像』の連載「レンマ学」がついに単行本化!

「レンマ」とは何か? 哲学者山内得立が著書『ロゴスとレンマ』で提出した概念によっています。「ロゴス」は「自分の前に集められた事物を並べて整理する」ことを意味しています。その本質は時間軸にしたがう線形性にあります。それに対し、「レンマ」は「直観によって事物をまるごと把握する」という意味です。
西洋では伝統的に「ロゴス的知性」が重要視され、そのうちに理性といえばこの意味でばかり用いられるようになりました。ところが東洋では、「レンマ的知性」こそが、理性本来のあり方と考えられました。まさに仏教はこの「レンマ的知性」によって世界をとらえようとしたのです。大乗仏教、とりわけ『華厳経』が「レンマ的知性」による高度の達成を実現しようとしました。
現在、人間的理性能力のうち、「ロゴス的知性」の部分をコピーしている、人工知能の急速な発達によって、より根源的なもう一つの理性能力である「レンマ的知性」の存在が逆説的に、鮮明に浮かび上ろうとしています。
そして、「レンマ的知性」は、現代数学や量子論、言語学、精神分析、数学、生命科学、脳科学といった人間諸科学の解体と再編成をうながしていく可能性があります。この知的鉱脈を鈴木大拙や南方熊楠、井筒俊彦らは気づいていました。それを現在の知的装備を駆使して掘り起こす試みが、「レンマ学」です。


第一章 レンマ学の礎石を置く
第二章 縁起の論理
第三章 レンマ学としての『華厳経』
第四章 脳によらない知性
第五章 現代に甦るレンマ学
第六章 フロイト的無意識
第七章 対称性無意識
第八章 ユング的無意識
第九章 レンマ的数論(1)
第十章 レンマ的数論(2)
第十一章 レンマ派言語論
第十二章 芸術のロゴスとレンマ
エピローグ

付録
一 物と心の統一
二 レンマ的算術の基礎
三 心のレンマ学/A Lemma Science of Mind

あとがき
主要参考文献
索引 


出版社:講談社
価格:2,916円
ISBN-10:4065170982
ISBN-13:978-4065170984

こちらからどうぞ。(Amazonへリンクします)