鼎談:中沢新一・小川さやか・松村圭一郎
「そして人類学が残る――グローバル、AI時代のなかで」
2019年11月
神奈川大学評論94号に鼎談が掲載されています。大変刺激的な対話でした。
【神奈川大学評論 第94号 概要】
ダイバーシティとそれに基づく多文化共生社会が注目され、「だれ一人取り残さない」という国連のSDGsの目標に世界は大きく動いている。一方、このような状況のなかで、多様な人間・人類の生き方と社会・文化の根源に根差した人類学や文化人類学は、どのような位置にあるのだろうか。「民俗学がやってきたこと、歴史学がやってきたこと、考古学がやってきたこと、文化人類学がやってきたことが、一つの空間の中でいろいろな道筋から集合してきてつながっているその様子を明らかにしていく、多層的、重層的な共生空間としての歴史学というのかな、そういうものが生まれるためにも文化人類学は重要ですね」(中沢氏、巻頭座談会)。「自分たち自身のルーツの多様性と普遍性みたいなものを考えることが重要だと思うんです。もちろんそこでは、歴史学や考古学との連携が必要になる」(松村氏、同前)。「AIがどんどん進化していくと、ある種のロゴス的な知性の完成形みたいなものの問題がよりクリアになっていく。そのときこそが、人類学の出番ではないかと考えたりします」(小川氏、同前)。今号では、グローバル、ダイバーシティ、AI時代に、文化人類学再考とその可能性を特集する。
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