2015年4月20日

責任編集「南方熊楠コレクション」全5巻

中沢新一編「南方熊楠コレクション」(河出文庫)全5巻
2015年4月20日発売

中沢新一が責任編集した「南方熊楠コレクション」全5巻が、新装版となって復刊されました。



各巻紹介

『南方マンダラ』

日本人の可能性の極限を拓いた巨人・南方熊楠。中沢新一による詳細な解題を手がかりに、その奥深い森へと分け入る《南方熊楠コレクション》第一弾は、熊楠の中心思想=南方マンダラを解き明かす。

『南方民俗学』

近代人類学に対抗し、独力で切り拓いた野生の思考の奇蹟。ライバル柳田國男への書簡と「燕石考」などの論文を中心に、現代の構造人類学にも通ずる、地球的規模で輝きを増しはじめた具体の学をまとめる。

『浄のセクソロジー』

両性具有、同性愛、わい雑、エロティシズム――生命の根幹にかかわり、生成しつつある生命の状態に直結する「性」の不思議をあつかう熊楠セクソロジーの全貌を、岩田準一あて書簡を中心にまとめる。

『動と不動のコスモロジー』

アメリカ、ロンドン、那智と常に移動してやまない熊楠の人生の軌跡を、若き日の在米書簡やロンドン日記、さらには履歴書などによって浮き彫りにする。熊楠の生き様そのものがまさに彼自身の宇宙論なのだ。

『森の思想』

熊楠の生と思想を育んだ「森」の全貌を、神社合祀反対意見や南方二書、さらには植物学関連書簡や各種の論文、ヴィジュアル資料などで再構成する。本書に表明された思想こそまさに来たるべき自然哲学の核である。